ぶらり兵庫冬物語

ダイヤモンドシティ・テラス

 

大見出し
 

    JR宝塚線と阪急伊丹線が通る伊丹は、南北・東西に幹線道路が貫通し、大阪・神戸市内などにも抜群のアクセスを誇ります。古くから交通の要衝でもあり、安土・桃山時代には、掘と土塁で町が囲われた城塞都市としてその名を広くとどろかせたそうです。
現在の、伊丹市の産業は、園芸業、清酒醸造、ハイテク産業などがあげられ、中でも園芸業は、隣接する宝塚市山本地区と合わせて、日本三大樹木生産地のひとつに数えられるそうです。アメリカ合衆国の首都・ワシントンD.C のポトマック河畔にある桜は、伊丹の桜を台木にして成長させたものです。
最近、力を入れている特産品のひとつとして、東野地区で栽培される南京桃があげられます。赤・白・ピンクの花が咲く南京桃は、鉢植えで楽しめる可憐な桃です。例年3月中旬ころに昆陽池公園で即売会が開かれ、県外からもファンが訪れるそうです。
伊丹市は、1985年にベルギーのハッセルト市と国際姉妹都市提携を結びました。1990年には友好のシンボルとして同市より「フランドルの鐘」(カリヨン塔)が贈られました。これは、異なる音色をもった鐘でメロディーを演奏するもので、現在、JR伊丹駅前に設置され、1日3回、美しい音色を響かせています。伊丹市のカリヨン塔は公共の場に設置されたものとしては、日本最大級のものだそうです。

フランドルの鐘
JR伊丹駅西側にある「フランドルの鐘」。高さ約15mの最上部に青銅製の鐘と演奏室がある

市民の憩いの場として再生する大阪国際空港伊丹スカイパーク
  その敷地の大半が伊丹市に位置する大阪国際空港は通称・伊丹空港。「大阪空港」として1958年に開港し、1959年に国際路線が開設され、「大阪国際空港」に改称されました。  1960年以降の高度経済成長期には、離着陸数が増加し、1964年にはジェット旅客機が就航するようになり、大阪・兵庫の人々の空の旅の窓口として賑わいます。
  1994年、「関西国際空港」の開港とともに、国際線が減らされ、その後、ターミナルビルが改装され、インテリアショップやカフェ、レストランなどがオープンしました。滑走路が間近に見える全長400mのウッドデッキ(ターミナルビル4階)にはガーデニングが施され、カップルやファミリーに人気の憩いのスポットへと変貌を遂げました。2000年には「第20回大阪都市景観建築賞」の奨励賞受賞も果たしています。
  2006年7月には、空港の西側に「伊丹スカイパーク」の一部エリアがオープンしました。長さ1.2qの公園の目の前には滑走路が広がり、離着陸する飛行機が間近で見られます。また、公園内には巨大立体迷路、ローラーすべり台やジャングルジムなどの遊具も揃い、家族連れでお出かけするのも楽しいスポットになっています。
歴史と現在が交差するJR伊丹駅周辺の街づくり
JR伊丹駅前の街並 宿場町や城下町、酒造りの町など、歴史的に多くの彩りを持つ伊丹。そのアイデンティティを損なわず、都市再開発を進めるという主旨のもとで、街づくりが行われています。現在、JR伊丹駅前の店舗が並ぶ通りは、それぞれの店の外観のデザインは異なるものの、歴史的な雰囲気を壊さない配慮がなされていて、趣きのある通りになっています。JR伊丹駅から西側の阪急伊丹駅までを歩いても、歴史的な雰囲気のある街並が至るところで見られます。
クリスマスツリー   2002年には、JR伊丹駅とエアデッキ(歩道橋)で直結する大型ショッピングセンター「ダイヤモンドシティ・テラス」がオープン。大型スーパーを核に、シネマコンプレックス(8スクリーンを擁するシアター)、衣料・雑貨・大型ペットショップなどの専門店、レストランなど、約150店舗が入った、関西最大級のショッピングセンターです。専門店モールの構造は、3層吹き抜けで開放感がいっぱい。約180mの広々とした通路にはカーペットが敷き詰められ、子どもやお年寄りにも歩きやすい配慮がなされています。
  3階のフードコート「スカイグルメ」は、約700席というスケールを誇ります。15店舗のレストランやベーカリー、デザートなどが出店、数多くの家族連れで賑わっています。
  歴史の趣きを今に残しつつ、新たな街づくりへと活性化を続ける伊丹は、訪れる人に、また、そこに暮す人にさまざまな魅力を感じさせる街です。