「新開地」駅から歩いて15分ほど、JR「神戸」駅からは北へ3分ほどのところに湊川神社があります。 地元の人々からは、親しみをこめて「楠公(なんこう)さん」 「なんこはん」 などと呼ばれるこの神社は、楠木正成(くすのきまさしげ)を祀る神社です。 1336年新たな武家政権を開こうと、九州より大軍を率いてきた足利尊氏との戦に破れた楠木正成が命を絶ったのがこの地だったそうです。 湊川神社の門を入って右手に、大楠公(だいなんこう)の墓所があります。
17世紀末になり、荒廃していた墓所に、水戸光國(みとみつくに)が石碑を建立したそうです。その後、大楠公の功績を後世に伝えるという明治天皇の命により1872年、湊川神社が創建されました。
2002年5月には、17年ぶりに「楠公武者行列(なんこうむしゃぎょうれつ)*1」が復活。兵庫県知事が楠木正成に扮するなど、甲冑姿の騎馬武者などが巡行する華麗な時代絵巻がくりひろげられる神戸の風物詩となっています。
「新開地」駅から北へ徒歩5分、神戸市営地下鉄「湊川公園」駅すぐそばには、広々とした「湊川公園」があります。ここは、かつて、”東洋一“とうたわれた「神戸タワー」があったそうです。1924年に建設された「神戸タワー」は、高さ約90mで、当時の神戸市街が一望できたそうです。その後、1968年に解体されるまで、新開地のシンボルでした。現在は、「神戸タワー」の記念碑として、高さ8mの「カリヨン時計塔」が建てられています。
湊川公園は、毎年5月に開催される「新開地音楽祭」のメイン会場となり、音楽イベント以外にも縁日や屋台などが楽しめ、多くの人で賑わいます。 |