今回お伺いしたのは、地下鉄「県庁前」駅から徒歩6分、神戸山の手エリアにある「エステムコート神戸・県庁前Ⅳ グランディオ」です。こちらで半年に一度行われている、消防設備点検を取材しました。
■ 「消防設備点検」ってなに?
マンションなど、消防設備が設置されている建物は、消防法により半年に一度の定期点検が義務付けられています。
熱・煙感知器や消化器といった消防設備が正しく配置されているか、損傷なく正常に作動するかを確認します。点検は、消防設備士または消防設備点検資格者によって行われます。
使われることがほとんどない消防設備だからこそ、定期的に点検をしていざというときのために備えているのです。
この日は10時から作業開始です。まずは、室内点検からです。各戸の天井に設置されている熱感知器の動作確認を行います。送り込まれた試験用の熱を感知器が感知し、警告音がなれば正常に作動しているということになります。感知器の作動は、1階の管理室に設置された統合盤と呼ばれる自動火災報知パネルでもチェックされます。その他、ベランダに設置された避難用ハシゴの確認などを行い、作業は完了。入居者の方にサインを頂き、退室します。
こちらのマンションには58戸のお宅があり、一軒ずつ訪問して作業を進めていきます。入居者が不在の場合には、インターホンに内蔵された外部試験器を使って室内に入らないで点検します。
この外部試験器は、ほとんどのエステムのマンションに設置されているようです。直接室内で点検してもらうのが一番ですが、家を空けることの多い平日でも安心ですね。
この日は土曜日ということで、3分の2の入居者の方がご在宅でした。作業結果も良好だったようです。
室内点検が終了すると、次はマンション全体の点検に入ります。エントランスホールや各フロアの廊下といった共用スペースなど、マンションの至る所に設置された消防設備を、ひとつひとつ丁寧に点検していきます。実際に目にすることの多い消化器や緑色の誘導灯だけでなく、消火ポンプや屋上に設置された消火用補給水槽のように、見えない場所にも私たちを守る消防設備がたくさんあることがわかりました。
開始から約4時間、まだまだ作業は続きます。いつ火災が発生しても100%の機能を発揮できるよう、日頃の点検が大切なのですね。